2万2千ベクレルとは、影響と健康被害はどれくらい?内部被爆は?

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6月6日、
茨城県の大洗の核燃料施設で
放射性物質に被爆し、
1人の作業員の肺から
2万2千ベクレルもの放射性物質が検出されました。

2万2千ベクレルってどういう量なの?

今回は2万2千ベクレルの影響や、
健康被害、周辺への影響などについて
紹介します。

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2万2千ベクレルとは?どれくらい影響と健康被害があるの?

記者会見で原子力機構の担当者は

将来、健康影響が出るおそれが否定できない

と説明しました。

が、

これってなんか漠然過ぎてよくわからないですよね。

そもそも6日の時点では、

鼻の中から
最大24ベクレルの放射性物質が
確認されました。

という報道でしたが、

翌日の7日には、
2万2千ベクレルという
大幅に高い値が検出されてことになります。

24ベクレルが2万2千ベクレルって?
ヤバいんちゃうの?

って思いませんか?

いつもこういうニュースをみて、
ベクレルやら、シーベルトやら、
なんだかよくわからないなぁ、
って思いませんか?

できるだけわかりやすくその辺を
調べてみました。

放射能と雨に例えてみる

ざっくり言うと…

雨雲(放射性物質)から雨(放射線)が降る。

ということになります。

まずは雨雲(放射性物質)から

雨粒(放射線)を降らせる雨雲(放射性物質)にはいろんな種類があります。

乱層雲、層積雲、積雲、層雲…などですね。

同じように放射性物質の種類もいろいろあります。

ウラン、プルトニウム、トリウム…など。

今回の事故の放射性物質は
プルトニウム239と言われています。

ちなみにこのプルトニウム239は
核燃料を原発で使った時にできる
放射性物質で、長崎の原子爆弾の原料に使用されていました。

次に雨粒(放射線)

雨雲から降る雨粒にも種類があります。

まるい雨粒、細長い雨粒、硬い雨粒、
柔らかい雨粒…etc

同じように放射線にも種類があります。

アルファ線、ベータ線、
ガンマ線、X線、中性子線など…

今回は雨雲がプルトニウム239なので、
それが出す雨粒(放射線)はアルファ線になります。

また、このアルファ線が体内に入ると
細胞の遺伝子を傷つけてがんなどの
健康被害を引き起こすおそれがあります。

ベクレルとシーベルトを雨に例えると…

ベクレルは、
空から一定時間に降る雨粒(放射線)の数

シーベルトは、
雨(放射線)が当たった影響量。

となります。

シーベルトについては
先の記者会見で担当者が、

体内に入り込んだ
放射性物質の影響で被ばくする
「内部被爆」について、
自然に排出される量などを
考慮して計算した場合、
50年で12シーベルトとなり、
将来、健康影響が出るおそれが否定できないと説明しました。

ですので、今回大洗の事件をまとめると、

プルトニウム239という放射性物質(雨雲)から
放射線のアルファ線(雨粒)が降って、
2万2千ベクレルという放射線の数(雨粒)を
吸入して、50年で内部被曝が12シーベルトに
達するとされる放射線の影響量(雨があたった影響)があった。

ということになります。

健康被害については、

作業員が移された放射線医学総合研究所の
執行役が健康被害の影響について、
「内部被爆では発がんリスクが上がることは科学的にはっきりしているが、
過去の海外の事故を見ても急性の症状は出にくいと言われている。
もう少し様子を見ないとわからないが
今回の被爆でそうした急性症状が出る可能性は低いのではないかと思う」
と発言していますが、

一般的に法律で被爆量の報告が
義務づけられているのが5ミリシーベルト以上の被曝

これからすると量が多すぎるので、
疑念はぬぐえないところです。

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周辺に影響はないの?

今回の大洗の事故で周辺に影響はないのか
心配ですね。

周りに放射能が広がったりしていないのでしょうか?

6月7日の菅官房長官の会見では、

「放射性物質は管理区域内にとどまっており、外部への影響はない。本件は原子力規制委員会に報告されており、原因究明と対策については、今後、原子力規制委員会が厳格に確認する」

と述べていました。

これはもうこの外部には影響はない。
ということを信じるしかなさそうですね。

事故原因は何だったの?

直接の原因は確認作業中に
プルトニウム239が入った
ビニールバックが破裂して、
放射性物質に被爆したことですが、

1人の作業員から
2万2千ベクレルもの量が検出されたのが
問題になっています。

このプルトニウム239から発せられる
放射線はアルファ線といわれており、

このアルファ線は
紙一枚でさえぎることができると
言われています。

今回の事件でも作業員は
半面マスクをしていたはずなので
吸引せずに済んだはずなんですが、
作業員に肺からは
2万2千ベクレルも検出されました。

このマスクがはずれていた、
もしくは隙間があった、
ということが原因なのか?

可能性も含めて、
原子力規制庁が記者会見を開いた
原子力機構の担当者と面談して、
内部被爆を防ぐためのマスクの装着状況
はどうだったのかなど、
安全状況に関して聞き取りを行うとのことです。

まとめ

なかなかわかりにくい放射能の話。

今回は「雨」に例えて説明してみたのですが、
いかがでしたでしょうか?

政府見解や関係機関の会見等、
にわかに信じがたいと思うこともありますが、

いずれにしても、
今回事故にあわれた作業員の皆さん。
一日でも早く回復されるといいですね。

今回は、

  • 2万2千ベクレルとは?どれくらい影響と健康被害があるの?
  • 周辺に影響はないの?
  • 事故原因は何だったの?

以上をまとめて紹介しました。

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